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2008年4月21日 (月)

あんべ光俊「夢の途上スペシャル」

20日、東京国際フォーラム2日目はホールCでのあんべ光俊さんのライブ。
3階席まで人で埋め尽くされ、1500人満員だったのではないだろうか。
このライブはソロデビュー30周年を記念したものであり、結果からいうとその主旨通り非常にメモリアルなライブになったと思う。

バンドメンバーは大間ジロー(Dr)、松尾一彦(G)、竹田元(Key&AG)、吉田俊光(B)、古館由佳子(V)、光田健一(Key)、佐藤公彦(Sax)、狩野章子(Cho)といった豪華メンバー。実は俺はこのバンドで聴くのが初めてであり、松尾さんや大間さんのサウンドに久しぶりに触れる事も楽しみにしていたのであった。

今回のライブは非常にロック色の濃い内容だった。しかしかつての「熱狂」とは違う温かな雰囲気だったのは、いわゆる「円熟味」というやつなのだろう。サウンドだけ聴けばそれだけで飛び出してしまいそうな感じにもなるが、1曲1曲を切って演奏したのはそうした単なる「熱」だけのライブにしたくないというあんべさんの想いがあったからなのかもしれない。俺個人のことを言えば、そうした熱っぽいライブが大好きなのだけれど、今のあんべさんのスタイルに出来るだけ近く、それでいてバンドのダイナミズムを表現するには今回のような演奏形態がベストだったのだろう。オフコース時代あんなに派手に動き回っていた松尾さんですら定位置のままだったから。

大間さんのドラムは相変わらず重く激しく、オフコース時代を彷彿とさせるものだった。俺が思い描くドラミングはいつもこの方の音。この重みは大間さんにしか出せない音だ。
松尾さんのエレキはストラト1本のみ。ブラックに見えたが、かつてのフェンダー63年ものでは無いようだった。これまた松尾さん独特の音。サスティンが非常に効いたキラっとした音は4人時代のオフコースでの音作りに近い。アンプはフェンダーのように見えたが違ったかな?
SAXの佐藤さんはロック時代のバンドメンバー。感慨ひとしおだったのではないだろうか。当時はブロウ全開のいわゆる「ロックSAX」であったが、今日はアダルトな感じもありメロディアスもありで、何でも出来る人なんだなぁ~と改めて思った。やはりサックスがあると良い。これからもぜひ固定メンバーになって頂きたい。
竹田さんは言わずと知れたキーボーディストであるが、「ロングラン」ではキッチリしたアコギのリフを披露。キーボーディストがギターのコードストロークをするのはよく目にするが、あそこまで重要なパートを任されているのは腕が確かだからだろう。あんべさんと二人のアコースティック・セットの時は、キーボードのみならずギター2本という方法もありかも。そんな姿もぜひ見てみたい。
光田さんの「Help~誰かがこの街で~」でのピアノソロは圧巻。これまで様々なセッションでその音を耳にしてきたが、生で聴いたのは初めてだった。また、松尾さんとのコーラスワークも絶品。やはり声は楽器である。おまけにルックスも良いと来れば怖いものなし。天はニ物どころか何物も与えてしまった。
吉田さんは終始座ってプレイしていた。アンコール終了後は足を引き摺って下がって行ったし・・・。気になる感じではあったが、ベースプレイには全く影響無し。これからもあんべサウンドのトラックメイカーとして一緒に活動していくのだろう。
古舘さんのヴァイオリンは繊細かつワイルド。時に叙情的で時にカントリー&ウェスタンの匂いを発していた。その懐の太さこそがロック的。その中で一番印象に残ったのはピチカート奏法。なるほど、そういう時にも使えるのか!という場面が何度もあったから。
狩野さんのコーラスは全体を大きく包む役割を果たしていた。単なるハモリという事ではなく、サウンド全体を包むような感覚。それはシンセで言うパッドに近いものかもしれない。もちろん普通にハモっているのだが、うねりと言うか、そんなものを巻き込んでの全体的なハモリ。きっとそれは声質に依るものが大きいのだろう。やはりハーモニーはたくさんあった方が良い。

ロック時代の曲に関しては「Fighting Road」は想像出来たとしても、まさか「一寸先は闇」が聴けるとは夢にも思わなかった。「Steel Town」は今回の形が完成形なのではないだろうか。2つのコードしか使わないこの曲だからこそ、あれだけドラマティックな展開を作る事が出来るのである。しかしそれをぜひCDに!と勘違いしてはいけない。あのドラマはあの時間のあの場所だからこそドラマになったのである。それは生で観た人だけの特権。観た人達はこの先ずっとその記憶を留めるだろう。

ソロになってからの30年間、あんべさんは様々に形を変えてきた。1枚目2枚目でのフォークロック的なもの、「Born to be wild」「HEARTS」での重厚なバンドサウンド、「REAL FANTASY」でのデジタル・ロック的なアプローチ、「STEEL TOWN」「Fighting Road」でのロックンロール・サウンド、そしてそれ以降から現在に続く「歌のメロディー」に重点を置いた作品。しかしどれを切っても「あんべ光俊」であるということがこのライブで証明されたのだと思う。もはや「ロック時代」だの「初期の弾き語りの頃」だの、そういった区分けは必要ないのかもしれない。それぞれの時代を通り過ぎた今が深化の過程、つまりは「夢の途上」なのではないだろうか。

今回は確かにスペシャルな内容ではあったが、それはスペシャルなことだから、ということで終わらないで欲しいと願う。サウンドの形態は別にしても、精神的にはこれからより自由なあんべさんであって欲しい。つまり、「やさしいたからもの」を歌った後に「一寸先は闇」を平気で歌える感覚。それこそがあんべ光俊というアーティストの特色であると思うから。これからも勢力的に活動していくであろうあんべさん。その存在はやはり俺にとっては大きい。模倣とかそういう意味ではなく、追いかけるべき背中がそこにあったのだった。
そんなことを再確認した一日。良い一日だった。

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コメント

渡邉さん、こんばんは♪

お隣で一緒にノリノリだった渡邉さんが、こんなにも細かくコンサート全体を観ていたことにびっくりしました。
(すごいっ!さすがプロの方は違うなと思いました。)
私の感想なんか
「感動した!」「泣けた!」
ってどこかの元首相かよっ!て感じです(ToT)

それでも今回のコンサートのサウンドは厚みがあってよかったです。選曲も普段あまり聞けない丁度私のブランク
の時代のものが多かったので現在円熟した大人の私(^^)vはかつての熱狂時代を想い胸を熱くしました。

このところ疲れ気味の私でありましたが元気の源をいただき明日からまた頑張ろうという気持ちになりました。
渡邉さんもお体に気をつけてあんべさんの背中を追いかけるだけでなく肩を並べるくらい頑張ってくださいね♪
一緒に応援させていただきます。

投稿: となりの小トトロ | 2008年4月22日 (火) 20時49分

>>となりの小トトロさん
いや~、盛り上がりましたね~!ホント思っていた以上に自分好みのバンドの音で非常に嬉しかったです!
俺は「365日」でグッときましたねぇ。「STEEL TOWN」もギター1本の部分はグッときましたが、バンドが入ってきた瞬間に全てが弾け飛ぶ!みたいなね。ああいう感じが俺にとってロックなんですよねぇ~。

>渡邉さんもお体に気をつけてあんべさんの背中を追いかけるだけでなく肩を並べるくらい頑張ってくださいね♪
一緒に応援させていただきます。

ありがとうございます~!!
あんべさんへの恩返しのひとつは、自分自身が大きくなる事でもありますね。精一杯、力一杯やりますので応援宜しくお願いします!!
俺も力が湧いてきました~!!

投稿: DW | 2008年4月22日 (火) 23時57分

大輔さん、こんばんは!

20日はお世話になりました。お会いできてうれしかったです♪
となりの小トトロさんがおっしゃるように、普段やらないような曲が聴けて楽しかったです!!
熱いステージでなおかつ気品漂う感じがすごく良かったです。
あんべさんが白い王子様に見えました。(笑)

竹田さんのピアノも好きですごいと思ってたけど、光田さんのピアノもすごかったですね!!
譜面台でお顔がよく見れなかったのですが、譜面台とピアノの間から見えた激しく動く指に
感動です♪光田さんのコンサートにも行ってみたくなりました。

松尾さんのロックンロールギター、かっこ良かったぁ~
生で松尾さんのエレキギターが聴けてチョー興奮してしまいました。(*^o^*)

このコンサートの詳しい解説、どうもありがとうございました。
やっぱりプロは目線が違いますね!!

投稿: クラクラ | 2008年4月23日 (水) 00時00分

>>クラクラさん
いや~、ホント最高でした!!
仰る通り、気品があって熱いライブでしたね。
白い王子様ですか、ハハハ~!!
きっとあんべさんも喜ぶと思いますよ。

そうそう、今回のライブに注文をつけるとすれば譜面台ですねぇ(笑)。俺も松尾さんの右手は全く見えませんでした。光田さんの手は下から覗き込む感じで(笑)。でも考えてみれば、俺も人のバックで弾く時は譜面台使ってました(苦笑)。絶対に間違っちゃいかん!という気持ちがあるとついつい頼ってしまうんですよ。自分のライブのときは殆んど使いませんけど。譜面台を使ってなかったのは佐藤さんだけでしたね。
やっぱり無い方が良いかもしれませんね。俺も気をつけよう(笑)。

これからもたまには今回の編成でやって欲しいですね!
また楽しみましょう!!

投稿: DW | 2008年4月23日 (水) 00時34分

出遅れた!・・・_| ̄|○ ガクッ な~んて!(笑)

渡邉さん、こんばんわ!
先日は本当に素晴らしいコンサートでしたねぇ♪
何て結局のところこんな陳腐な感想しか書けないちゃあママですが、
それなりに言葉を捜してる間に出遅れちゃいました。ヾ(´▽`*)ゝエヘッ

まぁ何にせよ、良いものは良い!素晴らしいものは素晴らしいとしか
書けないのですが、私的には“とうきょうセレナーデ”が感涙ものでした。
この曲は「遠き風の声」発売記念3Daysライヴ(’95年11月)でやって以来
あんべさんの弾き語り以外では、多分バンド編成では初めてじゃないのかな?
となると、何と13年振りな訳で、本当に感激ものでした。(ρ_;)グスン

ともあれ毎度の事ながら、連日レポ作りに奮闘中ですが、宜しければ
渡邉さんのプロミュージシャンの観点からのご感想を参考に
させて頂くか、ぜひこちらの記事へのリンクなどさせて頂ければと
思っておりますので、その節はまた宜しくお願いします。m(_ _)m

末筆ながら、次回の渡邉さんのライヴには、となりの小トトロ さんやら
SKさんやらと連れ立ってお邪魔しますので、ぜひお誘い下さいね~♪\(^▽^)/

投稿: ちゃあちゃんママ | 2008年4月23日 (水) 03時37分

>>ちゃあちゃんママさん
いや~、爆発しましたね~(笑)。良いものは良いとしか書けないという気持ち、よく判りますよ。

「とうきょうセレナーデ」はそうでしたか。13年振りかぁ。これを機会に時々演奏されるナンバーになると良いですね。ビートの強い曲だしギター1本でも良い感じになりそうですしね。

リンクの件、オーケーですよ。こちらこそ宜しくお願いします。
次回の俺のライブは正式にはまだ未決定ですが、そろそろ発表出来ると思います。ぜひぜひお越し下さい!お待ちしております。

投稿: DW | 2008年4月23日 (水) 08時49分

初めまして、ブログ、拝見させていただきました。ありがとうございました。

私は、当日、参加できなくて残念でしたが、細かいライブの様子がわかるレポがここで、見れたので、良かったかな・・・嗚呼・・参加したかった(泣く)。

では!

投稿: 松ちゃん | 2008年4月28日 (月) 22時17分

>>松ちゃんさん
こんにちは~!
そうでしたか、参加出来なかったのですね。それはそれは・・。でも俺も久しぶりのホールでのあんべさんでした。
音楽旅団でのライブは何と初めてだったというフトドキ者です(笑)。また次の機会がありますよ。期待して待ちましょう!

投稿: DW | 2008年4月29日 (火) 00時20分

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