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2008年11月25日 (火)

ジャクソン・ブラウン 東京厚生年金会館

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激しい雨の降る中、セッション・ギタリストの田中大介君と共にジャクソン・ブラウンのライブに行ってきた。今日が日本公演の最終日ということもあり、超満員の大盛り上がりであった。

ライブはほぼ定刻通りに「Boulevard」でスタート。10月にニューアルバムが出来たからといって、オープニング曲をニューアルバムの曲にしないところがキャリアあるアーティストの証。とは言っても、本編21曲のうち7曲がニューアルバム「Time The Conqueror」の曲であったので、観客にもアーティストにもバランスの取れた内容だったのではないだろうか。

ライブは1部2部に分かれており、近年この形式のライブが非常に多い。尤も、俺の好きなアーティストは殆んどみんな歳が歳なので(笑)致し方ないことなのかもしれない。でもそれはオーディエンスにも言えることで、70年代をリアルタイムで見てきた人達はそれなりの年齢になっているわけだから。ジャクソン・ブラウンのデビューは1972年。今年で36年。気が遠くなりそうな時間の中で、ずっと第一線で歌ってきているのであった。

やはり正直に言うと、近年の曲と70年代の曲とでは盛り上がりが違う。でもそれは単なるノスタルジーだけではないだろう。80年代の中盤でジャクソンの音楽に出逢い、そこから遡りながらそこからの時間をジャクソンの音楽と共に過ごしてきた俺ですら、70年代に発表された曲の方に思い入れがあるから。それは音楽としての完成度ということではなく、個人が物を作り出す時のパワーの違いなのかもかもしれない。経験を重ねればそれなりの知恵と技術で完成度は増していくものだが、若い頃の何だかよく判らない勢いのようなものに全てが圧倒されてしまうということがある。音楽に限らず、それは全てにおいて当てはまるような気がする。考えてみれば、どんなアーティストも代表曲と言われるものは20代の、それもごく初期に作られたものが多い。完成されていない瑞々しさに人は心奪われるようだ。しかしアーティストとしてはそこに安住していられない。それを超える何かを作り出してこそアーティストなのだから。ジャクソンの36年という果てしない時間の流れは、アーティストとしての闘いの結果であるとも言える。

東京公演は今日と22日とあったわけだが、今日という日を選んで本当に良かった。22日のライブでは「Late For The Sky」も「Take It Easy」もやらなかったらしいから。「Late For The Sky」「The Pretender」、この曲達に何度慰められたことだろうか。それは遠い日のことではない。つい最近も、そしてこれからも俺を慰め癒してくれるであろう曲達を生で聴けたこの幸せ感。会場にいた全ての人達がそう感じていただろう。ジャクソンの歌に出逢えて本当に良かった。

本編最後の曲「Running On Empty」で当然の如く総立ち。悲しい時、辛い時、そして「やるぞー!」という気分の時、全ての時にジャクソンの歌があった。この曲もそんな1曲。ソロの掛け合いはギターとオルガンではなく、マーク(・ゴールデンバーグ)とジャクソンのギターでやって欲しかったけれど。まぁでもそれもアリかな、という感じではあったが。

アンコール最後の曲は「Take It Easy」。ほぼイーグルスバージョンだったのが嬉しかったし楽しかった。ジャクソンのバージョンと極端にアレンジが違うということでもないのだが、ギターの入りやサビでのリズムの刻み、エンディングはイーグルスそのもの。観客も大歓声でそのサウンドを歓迎した。

俺が初めてジャクソンを知ったのは「For America」を熱唱する姿であった。それはブルース・スプリングスティーン並みのメッセージを持つアメリカン・ロックで、そういうものが好きであった(今も大好き)俺にとってその出逢いは必然的なものであったように思う。しかし今日のライブで、曲ごとにギターを持ち替える姿に繊細なソングライターというそもそもの姿を見ることが出来た。サウンドの変遷は色々あるにしても、ジャクソンの最大の魅力はやはりその歌詞とメロディー。良いメロディーには良い歌詞がついて当然なのである。俺も良い歌をたくさん作りたくなった。これからも作っていけるだろう。まぁ良い歌なんてものは甚だ曖昧で主観的なものであるが。

そんな一日。俺もライブをやりたくなってきたぞ!

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